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海外赴任中に自宅を貸したら確定申告は必要?源泉徴収の要否・納税管理人の設定を税理士が解説

皆さん、こんにちは。

中野・新宿エリアのはた会計事務所の波多です。

はた会計事務所では、海外出向されるお客様からのご相談も多くいただきます。

海外赴任が決まったとき、多くの方が悩むのが「日本の自宅をどうするか」です。空き家にするより賃貸に出したい、と考える方も多いでしょう。

ただし、海外赴任中に自宅を貸すと、日本に住んでいなくても日本で確定申告が必要になります。手続きを知らずに出国すると、届出漏れや申告漏れにつながります。

この記事では、はた会計事務所に実際に寄せられたご相談をもとに、税理士の波多が、出国前に知っておきたいポイントを解説します。

私は、日本の甲社に勤務していますが、今度アメリカのA社に3年間出向することになりました。その間、日本にある持ち家を「賃貸」に出そうと思っています。非居住者になったときの「確定申告の要否」を教えてください。

<ご回答>

そのため、非居住者であるあなたの確定申告書の提出や税金の納付等のため、出国時までに納税管理人を定め届出を行う必要があります。

なお、賃貸料は受け取る際、20.42%の税率で所得税の源泉徴収がされますので、確定申告で精算されることになります。しかし、賃借人が個人で居住する場合には、源泉徴収は不要とされます。

<ご説明>

1.居住者判定

1年以上の予定で海外で勤務する場合、原則として出国の翌日から所得税法上の「非居住者」と推定されます。

今回のご相談者は3年間の出向なので、非居住者に該当します。

2.課税所得の範囲

非居住者の課税所得の範囲は、「国内源泉所得」とされています。国内にある不動産の貸付けによる対価は、国内源泉所得に該当します。したがって、国内にある不動産の貸付けによる対価は、日本において課税を受けることになり、確定申告が必要になります。

非居住者の場合、租税条約の検討が必要となりますが、多くの租税条約では、不動産の所在地国で課税されます。

居住地国(今回はアメリカ)での課税されるかもあわせて確認しましょう。

3.源泉徴収の要否

非居住者が受け取る「不動産の貸付けによる対価」は、源泉徴収の対象となります。

つまり、賃貸料を受け取る際に20.42%の税率で所得税が源泉徴収され、残りの金額を受け取ることになります。

しかし、以下の要件を満たす場合には、所得税の源泉徴収はされません。ただし、源泉徴収の有無にかかわらず、確定申告は必要なのでご留意ください。

①個人が支払っている

②その家を自己またはその親族が住むために借りている

借主(家賃の支払者)使い道源泉徴収
個人自分や家族の住まい不要
個人事業用(事務所・店舗など)必要(20.42%)
法人(勤務先の会社など)社宅必要(20.42%)
法人(不動産管理会社)サブリース(借上げ)必要(20.42%)

4.注意点

海外出向の場合、不動産管理会社(サブリース)が出向者の住宅を借り受けてくれることがあります。この場合、その法人は住宅として利用することが考えられますが、法人が賃借料を支払うことになり、源泉徴収は必要となるため注意が必要です。

住宅ローン控除や、将来売却するときの特例(3,000万円控除)にも影響しますので、出国前の税理士へのご相談をおすすめします。

5.出国前チェックリスト

□ 賃貸の方法を決める(個人に直接貸す/管理会社のサブリース/勤務先の社宅)

□ 借主・管理会社と、源泉徴収の取扱いを確認する

□ 納税管理人を決め、出国の時までに税務署へ届け出る

□ 出国する年の所得税の手続き(年末調整・確定申告)を確認する

□ 住宅ローン控除を受けている場合、帰国後の再適用に必要な手続きを確認する

□ 将来売却する可能性があれば、3,000万円控除の期限を確認する

□ 出向先の国での申告の要否を、勤務先や現地の専門家に確認する

いかがでしたでしょうか?

海外出向される際、日本に残す不動産の取り扱いは頭を悩ます問題です。

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<執筆者プロフィール>

税理士 波多倫己(はたともみ)

はた会計事務所 代表税理士。東京税理士会 ・中野支部所属(登録番号135894)。

「街の国際税務の専門家」として、海外赴任者・外国人・海外取引のある法人・個人の税務を支援しています。相談しやすい身近な事務所として国際税務サービスを提供しています。

国際税務の実務経験20年、税理士法人と事業会社の双方で経験しています。

免責事項 | 波多国際税務会計事務所 (hata-crossborder.com)

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